最新版

  • 第246回 ~LNGの不都合な新説~の巻
    (04/17 12:00)

    バックナンバー

    過去の記事

    第208回 ~Jークレジット制度って? ~の巻(2022年10月12日)

    かめりん、J-クレジットって聞いたことがあるかな?

    ジャパンクレジットカードの略称じゃないの?

    そうじゃなくて、一言で言うと地球温暖化を防ぐためCO₂の削減を進めるための制度だ。

    どういう制度なの?

    この制度の管理者は環境省、農林水産省と経済産業省。再生可能エネルギーの利用や省エネルギー設備の導入により削減したCO₂の排出量、あるいは適切な森林管理によるCO₂等の吸収量をクレジットとして国が認証して、事業者が売買出来る制度のことだよ。

    この制度は何を目指しているの?

    自治体や民間企業などの団体に対し、省エネや低炭素社会を実現するための投資を促し、クレジットの活用で国内の資金流動を活発にすることで経済と環境の両立を目指しているんだ。

    なるほど、経済と環境の両立で一石二鳥だわ!

    参加団体にとっても、省エネ設備の導入によりランニングコストの削減効果などが期待される。クレジットの売却益で投資費用を回収し、さらなる省エネ投資を図る。
    また、クレジット購入側にとっては、環境に貢献する企業として企業価値を高めることで、PR効果があると考えられる。サービスの提供や製品の製造時に排出するCO₂の排出量を相殺することでブランディング構築も出来る。売買で構築したネットワークで新たなビジネスに繋がるとも考えられているんだ。

    そうか~。他社との差別化が出来るなら、購入側の会社にとっても魅力的ね。この制度に参加出来る団体は?

    大中小企業や自治体のほか、地域の団体なども参加ができるよ。プロジェクトの認証対象期間は8年間。

    どのようなプロジェクトが認証されるの?

    認証種類は通常型とプログラム型に分かれる。通常型は企業の工場や自治体事業所の省エネ設備更新など。プログラム型は小さいな組織による適切な植林活動、森林管理、太陽光発電設備、コージェネレーションの導入などが対象になる。

    認証された対象はどうやって取引するの?

    2016年6月から2022年4月まで年2回、計13回入札が行われたんだ。ただ、14回目の入札は行わず、政府はカーボン・クレジット市場に移行したよ。実証事業が22年9月20日から23年1月まで東京証券取引所で行われており、自由に売買することが出来る。取引形態は株式取引でいうところの「指値注文」のみとなっているよ。

    株式市場のように取引が出来るのね。

    9月30日時点で実証実験の参加者は152者(地方自治体を含む)だよ。

    そんなにたくさんの団体が参加してるんだ。

    新しい市場で多くのエネルギー関連企業が一生懸命取り組んでいるようだね。制度の様子や取引状況はリムが発行する週刊「クリーンエネルギーレポート」に詳しく載っているよ。

    【お知らせ】
    このコーナーに対するご意見、ご質問は、下記まで
    電話  03-3552-2411
    メール info@rim-intelligence.co.jp

    (文:方)
    クイズに挑戦してみよう!
    今回の
    「やさしいエネルギー講座」から出題!

    Jークレジット制度を運営主体は不適切な省庁がどれ?

    正解と思ったボタンを押してみよう。

    エネルギーの知識をさらに深めたい人は、一般社団法人日本エネルギープランナー協会の検定に挑戦してみよう!

    https://www.energy-planner.jp

    (リム情報開発は、一般社団法人日本エネルギープランナー協会を応援しています)