第133回 ~石油の燃え方と消火方法~の巻(2019年10月23日)

うさりん、石油はどうやって燃えるか知っているかな?

液体が直接燃えるんじゃないの?

厳密にいうと、液体が蒸発した気体(蒸気)に火が付くの。この燃え方は「蒸発燃焼」と呼ばれているわ。

となると、石油製品の種類であるガソリンも灯油も重油も燃えているのは液体ではなく、あくまで蒸気なんだね。

そうだね。石油はすべて蒸発燃焼で燃えている。ちなみに燃焼に必要な濃度の蒸気を発生する液温の下限値を「引火点」というわ。

石油自体の温度が引火点を超えると、火が付くということだね。各油種の引火点は何℃くらいになるのかな。

ザックリ言えばガソリンはマイナス40℃以下、灯油は40℃以上、軽油は45℃以上、重油は60~70℃以上だよ。

重油の引火点に幅があるのはなぜだろう。やさエネ「第128回」で勉強したけど、重油はA重油、B重油、C重油に分かれるからかな。

その通り。A重油、B重油の引火点は60℃以上、C重油は70℃以上になるよ。

引火点に似た言葉で「発火点」というのもあるよね。

石油は引火点に達しても、酸素と点火源がなければ着火しない。これに対し、発火点は点火源がなくても、石油が自ら燃え出す最低の液温を指しているの。

点火源というのはライターとか?

静電気の蓄積で生じる静電気火花なんかも点火源になるよ。

となるとセルフ式ガソリンスタンドでは、必ず給油器の静電気除去シートに触れてから給油しないといけないね。

これから空気が乾燥して、静電気の発生しやすい季節になるしね。

それでも万が一、石油火災が発生したらどうしよう。消火器か水バケツくらいしか消火方法が思いつかない。

うさりん、石油火災に水はダメだよ。水の表面に油が浮いて、消火どころか火が広がってしまう。

消火方法はいくつかあるけど、代表的なところでは、泡、ガス、粉末で燃焼に必要な酸素を遮断する「窒息効果」や、ガス、粉末などで可燃物と酸素の燃焼反応を抑える「抑制効果」を利用することが多いそうよ。

思い返してみれば「窒息効果」というのは、やさエネ「第98回」の油田火災の消火方法でも登場したよね。

そうだね。一般的な消火器も、窒息効果や抑制効果に有効な成分でつくられているわ。

石油はとても便利だけど危険物でもあるから、性質を知っておくと有事の際の備えになるよね。

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(文:西江 )
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