尿素輸入=11月は中国産9割減、輸入価格10万円突破
財務省が24日に発表した通関貿易統計によると、中国からの尿素、尿素水の輸入量は11月が1,174トンと、前月から7,477トン(86.4%)、前年同月からは1万384トン(89.8%)の急減となった。中国の輸出規制で、10月中旬以降、事実上輸入できなくなった。中国からの輸入は全体の約3割を占める。
中国産尿素はアドブルーなど車両用尿素水の原料に多く使用される。中国からの輸入が大幅に減ったことで、尿素水の国内生産が急激に落ち込んだ。12月に入り尿素水の品薄が深刻化した。
尿素の国際需給の逼迫で、輸入価格も急上昇した。11月の輸入平均単価はトンあたり10万2,891円。前月の7万7,311円を、2万5,580円(33.1%)上回り過去最高を更新した。原料尿素輸入価格の上昇は、国内の尿素水の価格を押し上げる要因になる。
出所:財務省貿易統計
※『CROSSVIEW軽油』第91号(21年12月21日発行)でアドブルー関連記事「伊藤忠エネ値上げ第2弾、原料高を転嫁、三井化学の増産尿素は輸入超え」を掲載しています。
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