丸山化成=アドブルー工場の稼働限定再開、12月下旬予定
丸山化成が12月下旬をめどに関東にあるアドブルー工場の稼働を限定的に再開するようだ。
同社は中国からの原料尿素の輸入が停止したため原料不足に陥り、10月からアドブルーの製造を止めている。他国からの原料尿素の調達にめどが立ち、千葉と群馬にある自社工場の稼働再開に踏み切ったようだ。
ただ、尿素供給が乏しい状況が続いているため、稼働率は3割程度に抑える方針だ。千葉工場の製造能力が月1,000kl、群馬工場が同500klのため、3割稼働とすると、実際の生産量は合計で同450kl程度。決して潤沢ではない。
供給は、中型バルクコンテナ(IBC)を設置している関東圏の需要家向けローリー給水に限定し、1回あたりの数量も制限する。オンラインショップでの高値転売の恐れがあるバックインボックス(BIB)は供給しない。
メーカー希望販売価格は「リットルあたり85円」。リム情報開発が発行する週刊『クリーンエネルギー』によると、10日時点の輸入尿素の日本着価格はキログラムあたり約111.6円。6月1日時点から2.6倍近く上昇した。尿素の国際市況は依然として高値で推移しており、22年1月以降、輸入価格がさらに切り上がるとの見方もある。
※『CROSSVIEW軽油』第90号(21年12月6日発行)でアドブルー関連記事「~三井化学が尿素増産も中国輸入減補えず、経産省「状況注視」~」を掲載しています。
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