LPG=4月8~12日:極東着が軟化、供給増加で
CFR極東:
先週の極東着市場は供給増で下落した。Rim Asia Indexは11日時点で、プロパンが617.00ドル、ブタンが640.00ドルといずれも5日比14.00ドル安。5月後半着の売り手がスポット市場に漸増。供給余剰感が相場を押し下げた。台湾寧波工業(FIC)が11日応札の締め切りで5月20~30日寧波着プロパン4万6,000トンを対象とした買い付け入札を実施した。この入札に対し、9~10社が応札したとみられ、FICは同荷姿を5月極東着市況対比1桁台後半のプレミアム(11日時点で613ドルもしくは5月CP対比23ドルのプレミアムに相当)で購入した。市場関係者によると、中国でプロパン脱水素(PDH)プラントを操業するプレーヤーも、採算悪化からスポット市場での転売を検討している。
FOB中東:
5月積みでは潜在的な売買プレーヤーが見られる。英メジャー1社、日本元売り1社にプロパン/ブタン各2万2,000トンの販売余地があるもよう。一方、インド向けのターム供給を抱えている北海産ガス1社や他の英メジャー1社に購入余地があるようだ。5月積みプロパン/ブタン各2万2,000トンの商談水準は5月CP対比20ドル台のディスカウントとの見方が寄せられた。一方、5月CPはプロパン590ドル前後、ブタン595ドル前後と予想されている。
日本国内:
4月の京浜の陸上スポット相場は、プロパンが98,000~98,300円ともち合い。ディーラー間のプロパンの売唱えは依然として98,000円台前半で聞かれている。一部の元売りはプロパンを97,000円台で販売可能だったものの、元売り勢がすでにスポット供給を停止しているから、安値のスポット玉は現時点で限定的との見方が寄せられた。ブタンは102,000~103,000円と前週から下落。オートガス向けブタンの出荷が鈍化傾向にある様子。タクシーの運賃高を嫌気し、乗り控えが発生している可能性があると一部の市場関係者は指摘する。