LPG=2月12~16日:フレート高でFOB中東への買い気が減退
CFR極東:
先週の極東着市場は、需要増を受け上昇した。Rim Asia Indexは2月15日時点で、プロパンが624.00ドルと9日比19.50ドル高、ブタンが664.00ドルと同19.50ドル高となった。3月後半着の商談では、トレーダー勢による買い気が強まり、欧トレーダー2社がプロパン2万3,000トンを手当てした。さらに、米国で荷役が遅れていることを受け、スポット市場で買戻しを検討する買い手が現れていると伝えられている。ブタンの商談でも、日本の製鉄需要家によるスポット需要が浮上。これを受けて、日本の元売り勢がプロパン/ブタン各1万1,000トンの購入に関心を示しているとみられる。
FOB中東:
3月CPはプロパン620ドル前後、ブタン630ドル前後と予想されている。中東トレーダー1社は3月積みプロパン/ブタン各2万2,000トンを北海産ガス1社から購入したと伝えられた。この成約以降、新たな商談は聞かれず、大半の買い手はスポット需要を満たしたとみられる。加えて、フレート相場が上昇していることから、FOBベースの買い気は後退しているようだ。3月積みプロパン/ブタン各2万2,000トンの商談水準はもはや3月CP対比でプレミアム圏ではない、と市場関係者は指摘している。
日本国内:
2月の京浜の陸上相場は、プロパンが96,000~96,300円、ブタンが102,000~102,500円といずれも変動はみられない。ディーラー間の売唱えは依然としてプロパン96,000円台前半、ブタン102,000円台半ばで聞かれている。需要面では、水温低下が進行し、給湯用のプロパン需要が高まるとの期待感から、一部のディーラーがスポット購入を検討しているようだ。一方、元売り勢は2月渡しのスポット供給に消極的で、3月渡しの供給に目を向けている様子。最近の3月CP予想の上方修正とモントベルビュー市況の上昇から、元売り各社の3月仕切り価格が2月の水準を上回るとみられており、先高観が広がっている。加えて、一部の元売りは会計年度末決算を3月に控えているため、3月渡しのスポット供給を積極的に進める可能性があると一部の市場関係者はみている。