石油化学=7月18~22日:ブタジエン一段安、需給の緩和感受け
【アロマティクス】
北東アジアの芳香族製品相場は週前半に原油相場の上昇に連動高となった。その後は原油が再度下げに転じたことを受け、芳香族製品相場も上値が重い展開となっている。加えて、ガソリンの需要期がピークを迎えつつあることから、ガソリン基材に対する需要は後退しつつある。このなか、トルエン、ミックスキシレン(MX)の相場の下げがこのところ目立っているもよう。
【オレフィン】
北東アジアのエチレン市場は、動意薄となった。需要面では、台湾でパイプラインの事故に伴い、エチレン誘導品である高密度ポリエチレン(HDPE)およびエチレン酢ビコポリマーの設備が15日から停止していると伝えられた。これにより、台湾向けのエチレンの需要が減少する可能性がある。一方、供給面では韓国の複数の石化メーカーが、採算悪化を背景に、減産の強化を検討している。
アジアのプロピレン市場は静かな商況となった。
北東アジア市場では、週前半まで原油高およびポリプロピレン(PP)先物相場が堅調に推移していたことを受け、相場は上げ基調となった。しかし、週後半にPP相場が軟調となったことを受け、買い気が後退した。一方、売り手は供給タイトを背景に販売を急いでいない。
韓国積みでは、複数の石化メーカーが採算悪化を受け、減産を強化することを検討している。
アジアのブタジエン市場は下げ基調となった。
アジアのブタジエン市場は、需要家の買い気が乏しい一方、東南アジア品の供給に潤沢感があるなか、需給に緩和感がある。また、韓国でも複数の誘導品設備が減産しており、ブタジエン供給に余剰感がある。