電力=6月20~24日:前週比で東西ともに上昇、夏の陽気と燃料高で
6月20~24日受渡の電力スポット価格24時間の週間平均は、前週比で東西ともに上昇。梅雨入りしたことで全国的に雲の多い日が続いたほか、日ごとに気温も上昇傾向となり、売買入札量は買い超の日が続いた。さらに、北東アジア市場のLNG相場は上げ幅を伸ばし、週後半時点でmmBtuあたり37ドル台に達するなど、燃料高の影響も電力スポット価格を一段と押し上げる要因となった。
週を通じた実勢高値は、24日の全9エリアとシステムプライスで付けた45.00円。一方、実勢安値は0.01円で、20日と21日に北海道と東北で付けた。 エリア別に24時間の週間平均を見ると、北海道が前週比3.23円高の21.29円、東北が同3.79円高の21.23円、東京が同4.08円高の23.79円、中部が同2.92円高の20.63円、北陸と関西が同3.18円高の20.45円、中国と四国が同1.98円高の19.23円、九州が同2.31円高の19.21円だった。 売買入札量の週間平均は、前週比で売りが2.3%減の9億4,590万2,070kWh、買いが9.1%増の10億3,286万4,060kWhとなった。約定量の週間平均は、前週から2.5%増の8億4,090万1,080kWhだった。
6月20~24日の9エリアの電力需要は124億6,372万9,000kWhとなり、前週6月13~17日の111億185万7,000kWhから12.3%増加した。なお、曜日を合わせた前年の6月21~25日の需要実績は116億9,811万5,000kWhで、前年からの増加率は6.5%となった。
6月20~24日のJEPXの先渡市場では、20日に1件、21日に2件の約定があった。いずれも東京エリアの週間物で6月25日~7月1日受渡となる。20日は、24時間型が20.50円で1MWだった。21日は、24時間型が21.30円で1MW、昼間型(平日8~18時)が23.00円で3MWだった。
6月20~24日の東京商品取引所(TOCOM)の約定結果は下記表のとおり。
6月20~24日の欧州エネルギー取引所(EEX)の約定結果は下記表のとおり。
6月最終週は、広い地域で暑さが一段と厳しくなる見込みで、九州から関東では35度前後に達する日もありそう。定期点検などで停止中の火力発電も多いなか、冷房需要のさらなる強まりがスポット価格を一段と押し上げる要因となりそうだ。また、九州から東北南部にかけて晴れの日が続く見通しのため、このまま梅雨を終え、夏本番の需要期を迎える可能性もある。
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