電力=6月13~17日:前週比で東は軟化、梅雨入りの西は上昇
6月13~17日受渡の電力スポット価格24時間の週間平均は、前週比で東日本が下落した一方、西日本が上昇した。西日本に先んじて6日に梅雨入りした関東では、13日以降、晴れ間の日も散見されたため、前週に比べ太陽光発電が増え、東日本は昼間主導で軟化傾向となった。一方、11日に九州全域で梅雨入りするなど14日までに西日本全域で梅雨入りしたため、前週に比べ太陽光発電が減少し、東日本とは対照的に昼間主導で上昇した。なお、東北全域も15日に梅雨入りし、梅雨のない北海道を除く全国で梅雨入りとなった。 2月21日に定期点検に入った九州電力の川内原発2号機(定格出力89万kW、PWR型、鹿児島県薩摩川内市)が、予定どおり11日に再稼働し、13日から発電を再開した。17日15時時点でフル出力での稼働となっている。7月中旬に営業運転となる予定。
週を通じた実勢高値は26.48円で、13日に全9エリアとシステムプライスで、16日に全9エリアで付けた。一方、実勢安値は0.01円で、13日は東北、14日は北海道と東北、17日は東北で付けた。 エリア別に24時間の週間平均を見ると、北海道が前週比2.10円安の18.06円、東北が同2.73円安の17.44円、東京が同0.46円安の19.71円、中部が同0.67円高の17.71円、北陸と関西が同1.23円高の17.27円、中国と四国が同1.21円高の17.25円、九州が同2.45円高の16.90円だった。 売買入札量の週間平均は、前週比で売りが0.6%増の9億6,793万7,970kWh、買いが2.2%増の9億4,657万9,980kWhとなった。約定量の週間平均は、前週から1.4%増の8億2,048万9,760kWhだった。
6月13~17日の9エリアの電力需要は111億185万7,000kWhとなり、前週6月6~10日の109億8,390万8,000kWhから1.1%増加した。なお、曜日を合わせた前年の6月14~18日の需要実績は116億2,396万2,000kWhで、前年からの減少率は4.5%となった。
6月13~17日のJEPXの先渡市場では、約定がなかった。
6月13~17日の東京商品取引所(TOCOM)の約定結果は下記表のとおり。
6月13~17日の欧州エネルギー取引所(EEX)の約定結果は下記表のとおり。
6月第4週は、週初めこそ全国的に晴れ間が広がるものの、週を通じて雨雲に覆われる日が多くなる予報で、太陽光発電はほぼ期待できそうにない。こうしたなか、足元の燃料市場では、供給不安からLNG相場が再び急伸しているため、電力スポット価格の強材料となりそう。また、最高気温も30度前後で推移する地域が多くなる見通しのため、電力需要も増加傾向になると見られ、価格にも波及しそうだ。このため、同週の電力スポット価格は底上げの動きが一段と強まると見られる。
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