石油化学=6月13~17日:芳香族製品全面安、需要後退で
【アロマティクス】
北東アジアの芳香族製品相場は前週から急反落した。原油相場が週半ばに下落した場面が見られたことを受けた。また、ベンゼンも誘導品の採算悪化および稼働率の低下から需要が減退しているもよう。トルエンやキシレンなどは米国向け輸出のアービトラージは開いているものの、ガソリン基材として米国向けに輸出可能な数量は限られるのではないかとの懸念が台頭したようだ。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場は、需要の弱さを受けて下落した。誘導品の需要は低調となっており、一部の石化メーカーからは誘導品設備の定修を延長する動きもみられる。石化メーカーはエチレン設備の減産も続けており、スポット販売を避けているものの、エチレンの余剰感が解消される様子がみられない。中国着の取引では、7月着と6月末から7月前半着の成約がいずれも990ドルで聞かれた。
アジアのプロピレン市場は下げ基調となった。
北東アジア市場では、一部売り手が販売を急いでいる。一方、需要家はスポットに買い気が乏しい。こうした状況下、需給に緩和感がある。
韓国では、ストライキによる影響がマチマチとなった。石化メーカーの減産が進んでいるなか、一部メーカーのプロピレン供給に不足感がある。逆にプロピレン在庫が積み上がっており、販売圧力がかかっているメーカーも見られる。
東南アジア着市場は静か。
アジアのブタジエン市場は軟調となった。
北東アジア市場では、需要家の多くが7月までの買いを終えており、需要が後退した。一方、定修入りしていた設備が再開しつつあるため、供給が増える傾向にある。
東南アジア市場では、タイBSTが7月積みの販売入札を実施した。