LPG=6月6~10日:相場は軟化、7月着プロパンの供給過剰感で
CFR極東:
先週の極東着相場は潤沢な供給を受け軟化した。Rim Asia Indexは9日時点で、プロパンが794.50ドルと3日比2.50ドル安、ブタンは794.50ドルと同2.50ドル安となった。7月着プロパンの売り手が散見されている。7月前半着ではマセソンエナジーが9日、プロパン2万3,000トン2カーゴを7月極東着市況対比7ドルのディスカウントで販売。7月後半着でも、同荷姿が7月極東着市況対比4.5~5.0ドルのディスカウントで成約されたと伝えられた。この成約後もプロパン4万6,000トンを抱える売り手が数社残っているといい、供給余剰感が漂った。
FOB中東:
中東玉の潤沢な供給を映し、7月CP予想はプロパン730ドル前後、ブタン730ドル前後に下方修正された。中東産ガス2社が販売入札を通じ、7月積みカーゴをスポット販売した。クウェート産ガス1社はプロパン/ブタン各2万2,000トンを7月CP対比10ドル台半ば~後半のディスカウントで販売。落札者は日本元売り1社とみられている。カタール産ガス1社も7月積みプロパン/ブタン同率玉を英メジャー1社に7月CP対比10ドル台半ば~後半のディスカウントまたは20ドルのディスカウントで販売したと伝えられた。また、カタール産ガス1社は同時に、プロパン3万3,000トン/ブタン1万1,000トンを7月CP対比20ドル台半ばのディスカウントで販売した様子。このほか、中東トレーダー2社にスポット販売余地があるとみられている。
日本国内:
6月渡しの陸上相場は、京浜の商談水準はプロパン111,500~112,000円、ブタン113,800~114,300円にそれぞれ下落した。実需が低迷しているうえ、最近の7月CP予想の下方修正を受けて、市場では先安観が広がっている。このなか、ディーラー勢の売唱えはプロパン112,000円以上、ブタン114,000円台前半以上で伝えられた。一方、買い手は相場に下げ余地があるとみて、商談入りを急いでいない。