原油・コンデンセート=5月30日~6月3日:8月積みマーバン、早くも成約が浮上
中東 アブダビ産原油のOTC市場の商いでは、早くも8月積みマーバンの成約情報が寄せられた。前日の市場では、ドバイ市況に対して9.50~9.60ドルのプレミアムで成約されたもよう。これはIFADマーバンの取引水準とほぼ同じ。ここ数カ月、OTC市場でのアブダビ産軽質原油を中心に、商いが始まるタイミングが早まっている。ウクライナ情勢の緊迫化を背景に、ロシア産原油の供給が減少していることで、代替となる中東産原油の確保を優先する方針をとる需要家が増えているためだ。今回の買い手については、SKエナジーやGSカルテックスなどの韓国の需要家との見方が寄せられている。
アフリカ・欧州・ロシア・アメリカ 7月積みコンゴ産ジェノの商いでは、中国国際石油化工(ユニペック)が2カーゴを手当てしたようだ。価格の詳細は不明ながら、英国の資源開発会社ペレンコとコンゴの国営石油会社から各1カーゴを購入した。ペレンコは既報のとおり、別の月末積みのジェノの販売入札を6月8日に締め切る。
南方 7月積みの豪州産NWSCの市況連動相場は、DTDブレントに対して6.15~6.25ドルのディスカウントと前日比で20セント拡大した。ナフサが余剰となっており、コンデンセートの買い手が依然として不在である。製油所はマージンの好調なガソリンと軽油の生産を引き上げており、その結果、副産品であるナフサの供給が余剰となっているようだ。また、ブレントとドバイのEFS格差が拡大しており、DTDブレントに連動するコンデンセートの評価が一段と下落している。英シェルは2日の市場で7月25~29日積みのNWSCをDTDブレントに6ドルのディスカウントで売り唱えていたが、買い手は現れなかったようだ。
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