石油化学=5月23~27日:ベンゼン一段高、米国相場連動で
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場は週半ばに大幅な上昇をみせた。米国のベンゼン相場が急騰していることを受けた。北東アジア着のパラキシレン相場は高値圏での推移となった。韓国のS-オイルの生産設備が火災事故を受けて停止するなど、品薄感があることを受けた。
【オレフィン】
北東アジアのエチレン市場では、このところ相場が軟化していることを受け、一部の石化メーカーが6月以降にエチレンの減産強化を計画している。一方、誘導品の採算も悪化しており、需要も低迷しているため、エチレンの需給が引き締まる様子がみられない。このため、売り手が販売に動いた場合、これまでの相場を下回る水準で成約せざるを得ない商況が続いている。
アジアのプロピレン相場は軟調となった。
北東アジア市場では、韓国品の供給に余剰が生じている一方、中国需要家の買い気が乏しく、相場の基調が弱まった。韓国でS-oilのポリプロピレン設備が火災の影響で停止したため、プロピレン供給に余剰が生じた。中国ではこれまで定修入りしていた設備が再開したほか、6月まで新規プロパン脱水素設備3基が立ち上がる予定であるため、国内のプロピレン供給に潤沢感が強い。こうした状況下、中国需要家は輸入品に買い気が薄い。
アジアのブタジエン相場は引き続き上昇した。
北東アジア市場では、需要が強い一方、供給にタイト感があるため、需給に引き締まり感がある。このなか、韓国向けに1,550ドルで成約されたとの情報がある。また、台湾向けに市況連動で成約されたもよう。