原油・コンデンセート=5月23~27日:SKが7月アブダビ産10カーゴを手当て
中東原油/コンデンセート アブダビ産原油のOTC市場の商いでは、韓国SKエナジーは24日と25日の市場で、7月積みのアブダビ産原油を計10カーゴ購入、アブダビ産原油の大口の買い手として浮上した。内訳は、マーバンを計6カーゴ、ウムルルとアッパーザクムを各2カーゴだった。マーバンの価格はIFADとほぼ同水準。このうち、アッパーザクムの価格はドバイ市況に対して4.90~4.95ドルのプレミアムとみられている。SKはサハリン産ソコールなどロシア産原油の購入を敬遠しており、代替としてこれらアブダビ産原油を購入したとみられる。ウクライナ危機以前は、SKは軽質油種の需要をサハリン産やカザフスタン産CPCブレンドなどで充足し、アブダビ産軽質油種はほとんど購入していなかった。
アフリカ/欧州/ロシア/アメリカ原油/コンデンセート 中国の独立系石油会社は、7月着としてロシア産ウラルの購入を進めているようだ。「独立系石油会社は、アフリカ産やブラジル産などと比べて大幅に割安であるロシア産しか購入していない」と中国の国営石油会社は指摘した。中国の独立系向けのウラルの7月着の成約価格はかなりばらつきがあるものの、大半のカーゴは、DES山東省ベースでICEブレントに対して8.00ドル~10ドルより大幅に大きいディスカウントだったと伝えられた。また、独立系石油会社は主に7月着として東シベリア産エスポをDES山東省ベースでICEブレントに対して2ドルからそれを上回るディスカウントで購入した。
南方原油/コンデンセート 7月積みマレーシア産原油の商いでは、同国の国営ペトロナスが23日に締め切ったベルタムの販売入札で対象の13~17日積みの35万バレルをDTDブレントに対して10ドルを大きく上回るプレミアムで販売した。その後、価格はDTDブレントに対して12ドル前後のプレミアムだったと伝えられた。買い手は豪州の需要家。一部の市場関係者は欧米のビトールが、傘下の豪州のジーロン製油所向けに同カーゴを購入したとの見方を示した。
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