LPG=5月16~20日:相場は急落、供給潤沢感広がる
CFR極東:
先週の極東着相場は週の前半の原油安と売り手の増加に伴い下落した。Rim Asia Indexは19日時点で、プロパンが786.75ドルと13日比47.50ドル安、ブタンは796.75ドルと同47.50ドル安。6月後半着の売り手が販売を急ぎ、供給潤沢感が広がった。豪トレーダー1社がプロパン2万3,000トンを販売し、欧トレーダー1社はプロパン4万6,000トンを他のトレーダー1社に販売した様子。一方、日本元売り1社は6月半ば着プロパン4万6,000トンをトレーダー1社から購入したもようだ。これらの成約後も、プロパン2万3,000トンの売唱えが6月極東着市況対比7ドルのプレミアムで聞かれるのに対し、同荷姿の買唱えは6月極東着市況対比2~3ドルのプレミアムに留まっている。
FOB中東:
6月CP予想は、軟調な原油相場や売り手の多さを背景にプロパン765ドル前後、ブタン775ドル前後に下方修正された。中東産ガス各社が6月積みのスポット玉を販売可能。サウジアラビア産ガス1社は6月積みでプロパン/ブタン各2万2,000トンおよびプロパン1万1,000トン/ブタン3万3,000トンの販売余地があると伝えられている。カタール産ガス1社は6月下旬積みの販売入札を実施した。一方、北海産ガス1社は6月積みプロパン/ブタン同率玉を欧トレーダー1社から購入したもよう。価格は6月CP対比10ドル台半ば~後半から20ドルのディスカウントだったとみられる。
日本国内:
5月渡しの陸上相場は、京浜でプロパンが118,500~119,000円に下落した。需給緩和が背景。複数の売り手がプロパンの販売を急いでいる。6月CP予想の下方修正に伴う先安観の台頭と民生用プロパンの需要減少が主因。プロパンの売唱えは119,000円で伝えられた。また、元売り1社はプロパンのスポット供給価格を119,000円台に引き下げている様子。一方、ブタンが123,900~124,300円と横ばい。タクシー用オートガス向けブタンの出荷低迷を受けて、ディーラーはブタンの購入に関心を示していない。