石油化学=5月16~20日:エチレン大幅安、供給余剰で
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場、北東アジア着のパラキシレン相場はいずれも高値圏での推移となった。原料コスト指標である原油相場が上昇したことを受けた。また、引き続きガソリン相場が高値をつけており、トルエンやミックスキシレン(MX)のガソリン基材向けの価格評価が高いことも、ベンゼン、PX相場を押し上げる要因となっている。
【オレフィン】
アジアのエチレン相場は全面安となった。減産しているエチレンメーカーがある一方、複数のナフサクラッカーが4月から5月にかけて定修を終えて再開したほか、中国を中心に需要は弱いため、供給に余剰感がある。中国向けの取引では、1,080ドルと1,040ドルで成約が聞かれた。
アジアのプロピレン相場は膠着状態となった。
北東アジア市場では、中国需要家の買い気が見られない一方、売り手も売り物が少ないため、取引を急いでおらず、様子見ムードが強まった。
東南アジア市場でも石化メーカーに販売余力がある一方、需要に強さが見られないなか、これまで見られた需給引き締まり感が薄まった。
アジアのブタジエン相場は引き続き堅調に推移。
北東アジア市場では、日韓に続き台湾向けも引き合いが見られており、需要が堅調に推移。一方、複数のナフサクラッカーが減産または定修中であるため、ブタジエン供給に引き締まり感が強い。
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