原油・コンデンセート=5月9~13日:サウジ、6月タームの増量要請に対応
中東原油/コンデンセート サウジアラムコは、アジアのターム契約者に対して、6月積みを契約数量どおり供給する。同社はさらにターム契約者による引き取り量の増量要請にも、ある程度応じたとみられる。サウジアラビアの原油在庫が増加していたため、サウジアラムコはターム契約者からの要請に対応できたとみられている。前月5月積みのOSPが割高となっていたため、ターム契約者のうち中国の需要家からの引き取り量が減少。これが「サウジアラビアの原油在庫の増加につながり、ターム契約者に対する供給量の増加が可能になった」(北東アジアの需要家)。既報のとおり、サウジアラムコによる6月積みのOSPのフォーミュラの下げ幅は、市場の事前予想を上回っていた。
アフリカ/欧州/ロシア/アメリカ原油/コンデンセート 6月積みのアンゴラ産などアフリカ産の相場は上昇した。欧州が、ロシア産原油の禁輸を正式に決定してから、センチメントが強気に傾いた。今週に入り、中国国際連合石化(ユニペック)が6月積みのカビンダを購入した。売り手は米シェブロンとみられる。価格はDTDブレントに対して2.50ドル前後のプレミアムだった。
南方原油/コンデンセート マレーシア産原油の商いでは、キマニスに生産障害が発生し、供給が減少するとの見方が寄せられた。7月のキマニスの船積みスケジュールは、生産障害の影響もあり、まだ開示されていない。キマニスの供給はこのところ月間7カーゴ前後(各60万バレル)と、一時期よりも供給が少な目に推移していたが、今回の障害でさらに供給が落ち込む可能性がある。実際、どの程度の影響があるのかは明らかでないものの、競合となるラブアンなど他のマレーシア産原油やベトナムなどの南方産原油が、代替えとして買われ、上昇する可能性が指摘された。
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