INPEX=インドネシアでバイオメタン活用に向け共同調査関連の契約締結
INPEXは、インドネシア国営石油会社プルタミナ、大阪ガス、日揮ホールディングスと25日、インドネシアにおけるパームオイルの搾油工程で生じる廃液であるPOME(Palm Oil Mill Effluent)由来のバイオメタン*¹活用に向け共同調査に関する契約締結を発表した。
本事業は、メタンガスを回収しバイオメタン利用することで、温室効果メタンガスの大気放散を抑制し、カーボンニュートラル社会の実現を目指すもの。本事業では、インドネシアのスマトラ島およびカリマンタン島で製造したPOME由来のバイオメタンをジャワ島などのインドネシア国内需要家に供給することを想定し、その実現可能性を調査する。天然ガス 導管などの既存インフラを利用したバイオメタンの供給および供給先での利用を通じ、インドネシアで増加する天然ガス需要に応えるとともに、化石燃料からバイオメタンへの燃転による需要家のスコープ1*²のCO2排出量削減を目標としている。また現状、大気放散されているメタンガスの有効活用によるカーボンクレジットやバイオメタン認証などの制度活用も検討する。さらに、バイオメタンを液化したバイオLNGを船舶燃料として供給する事業、バイオLNGを日本などに輸出する事業を検討するという。
*1・・・生物由来の有機性廃棄物が嫌気性発酵することで生じるバイオガス(主成分はメタンとCO2)を精製し、メタン純度を高めたバイオ燃料を指す。化石由来の天然ガスとほぼ同等の性質を有するため、天然ガス代替燃料として注目されている。
*2・・・事業活動に伴う直接的なCO2排出量。