6社=洋上風力の余剰電力で水素製造を―調査開始へ
グリーンパワーインベストメントは28日、他の5社と共同で洋上風力発電の余剰電力による水素製造や利活用の調査事業を開始すると発表した。同社が北海道の石狩湾新港で建設中の洋上風力発電所で生じる余剰電力を活用し、水素製造を目指す。国内初の試みという。大規模な洋上風力発電所と蓄電池に水電解装置を組み合わせた一体的な運用により水素を作り、石狩市や札幌市など地元で利活用する計画。並行して、北海道内・道外との水素の輸送について技術面や経済面、制度面の課題についても洗い出す。同事業の実施期間は8月から2023年2月まで。
北電や日鉄エンジなどが参加 参加する他の5社は北海道電力と日鉄エンジニアリング、井本商運、エア・ウォーター、京セラコミュニケーションシステム。調査は、6社がエネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の2021年度の公募事業に応募し、委託事業として採択されたもの。 計画の中心を担うグリーンパワーインベストメントは、再生可能エネルギーによる発電などの発電事業を手掛ける企業。調査では、(1)全体の取りまとめ、(2)水素製造で使う余剰電力量の推計、(3)石狩市や札幌市など周辺地域のモビリティ(自動車など移動・物流手段)や建物などへの水素利活用の可能性の調査、(4)水素利活用のトータルシステムの実現性調査―を担当する。 5社の役割分担は、北電が火力発電での水素利用の可能性調査、日鉄エンジが水素製造設備の検討と水素製造量の推計、井本商運が道外への輸送方法の検討、エア・ウォーターが道内輸送の検討、京セラコミュニケーションがデータセンターでの水素利活用の検討。
参考図の出所: グリーンパワーインベストメント 記者発表
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