日本郵船は27日、グループ会社の新日本海洋社が運航する船舶(タグボート)に、伊藤忠エネクスから供給された舶用バイオディーゼル燃料で試験航行を開始したと発表した。これは船舶にバイオディーゼル燃料を100%専焼する日本初の事例になる。 今回供給されるバイオ燃料は、伊藤忠商事がNeste OYJ(本社:フィンランド)グループとの間で日本国内向け輸入契約を締結している「Neste Renewable Diesel(ネステ リニューアブル ディーゼル)」になる。リニューアブル燃料100%の製品で、ライフサイクルアセスメント*ベースでGHG排出量を、石油由来の軽油と比べて約90%削減が可能だ。同ディーゼルは、「ドロップイン」燃料として、エンジンをはじめとする既存のインフラを改造せず、ガソリンやディーゼル油と同じように使用できる。このため脱炭素施策の導入コストを最小限に抑え、GHG排出削減にも大きく貢献できる燃料として、今後の船舶分野で更なる利用拡大が期待されている。
*ライフサイクルアセスメント:製品やサービスに必要な原料の採取から、製品が使用され、廃棄されるまでのすべての工程(ライフサイクル)における環境への影響を評価すること、または定量化する手法。
【会社HP:タグボート千倉丸】
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