日本郵船=アンモニア燃料のタグボート、基本設計を海事協会から承認
日本郵船は12日、IHI原動機と研究開発中のアンモニア燃料タグボート(A-Tug: Ammonia-fueled Tugboat)が、11日に日本海事協会から基本設計承認を取得したと発表した。アンモニアを燃料とするタグボートが海事協会から基本設計承認を取得するのは世界で初のことになる。 開発に際しての課題として以下の3点が挙げられている。 1.難燃性かつエネルギー密度の低いアンモニアの使用比率を高めながら、エンジンで安定的に燃焼させ運用する必要がある。 2.アンモニアを燃焼させるとCO2を発生しない代わりに亜酸化窒素(N2O:CO2の約300倍の温室効果)が発生する可能性があるため、発生を抑制する燃焼制御及び船外に排出させない処理が必要となる。 3.毒性があるアンモニアを漏洩しない設計、万が一漏洩した場合には安全対策を取る必要があり、従来の船舶と同等水準の安全性を確保するため、リスクアセスメントを通した対策が求められる。
この点について、アンモニア燃料エンジンの開発および機器選定、設計上の機器配置の工夫により、限られた船内スペースにアンモニア燃料関連機器を安全かつ実用的に搭載し、従来の船体の大きさを変えることなく、課題点を克服したA-Tugを設計。今後、2024年度の横浜港での実証運行に向け、更に建造面の検討を行う。 【会社HPより】
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