LPG=4月11~15日:極東着は強含み、堅調な買い気と原油高で
CFR極東:
先週の極東着相場は買い気の底堅さと原油高を受けて強含んだ。Rim Asia Indexは14日時点で、プロパンが884.25ドルと8日比53.25ドル高、ブタンは904.25ドルと同53.25ドル高。トレーダー勢や極東輸入業者による買い気が相場を押し上げた。5月前半着では、週の前半に日本元売り1社がプロパン2万3,000トンを5月CP対比9ドル前後のプレミアムに相当する水準で購入した。その後も、日本元売り2社やトレーダー3社が同荷姿を物色した。一方、潜在的な売り手もおり、欧トレーダー1社や米メジャー1社にスポット販売余地があると伝えられた。
FOB中東:
5月CP予想は原油相場の急伸に伴い、プロパン870ドル前後、ブタン890ドル前後に上方修正された。中東トレーダー1社が週の前半までに、5月初め積みプロパン3万3,000トン/ブタン1万1,000トンをタイ輸入1社あるいは華北輸入1社に販売したようだ。価格は5月CP対比10ドル台のディスカウントだったとみられている。週の半ばからは、ビトールが5月初め積みプロパン3万3,000トン/ブタン1万1,000トンを手放す代わりに5月積みプロパン/ブタン各2万2,000トンを引き取るグレードスワップ取引を希望し、スポット市場に現れた。インドや東南アジア向けに需要が見込まれるプロパン/ブタン同率玉に比べ、プロパンリッチカーゴへの買い気は弱く、商談入りを希望するプレーヤーはほとんど見当たらないと指摘が寄せられた。
日本国内:
4月渡しの陸上相場は、京浜でプロパンが117,400~117,600円に上昇した。元売り1社の供給制限に伴い、川崎出しプロパンの需給が逼迫したことが主因。このなか、川崎出しプロパンの商談は117,000円台半ばで展開されている。一方、ブタンは121,000~122,000円と横ばい。タクシー用オートガス向けブタン出荷の低迷を受けて、商談は閑散としている。