国内アンモニア市況動向=4メーカー再値上げ、液安は計50円/㎏以上
アンモニアの国内メーカー4社がこぞって再値上げを打ち出した。三井化学が21年11月に液体アンモニア(液安)、アンモニア水(安水)の値上げを打ち出したのを皮切りに、昭和電工、宇部興産、日産化学が相次いで値上げに動いた(各社の改定幅は下表)。
各メーカーとも20~21年に製造プラントの老朽化や運転手不足に伴う配送コスト上昇などを理由に値上げを実施済み。今回の値上げは第2弾。アンモニアの原料となる天然ガスや石炭価格の高騰が最大の要因とされた。メーカーを問わず、液安ローリー届け価格はキログラムあたり合計50円以上切り上がる見通しだ。
各メーカーの販売代理店は4月以降、需要家に対し仕入れ価格上昇分の転嫁を進めるようだ。アンモニアはナイロンやアクリロニトリルなどの合成繊維原料や、火力発電設備から出る排気ガスの脱硝、肥料など用途が多岐に渡る。アンモニア価格の上昇は様々な商品のコスト上昇につながる。
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