16日 原油は下落、供給懸念の後退で
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(2月限)は祝日前の12日終値と比べ30セント安の72.38ドル/バレルと下落。インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(3月限)は同4セント安の78.11ドル/バレルと続落している。 16日アジア時間の原油相場は下落。サウジアラビアが2月の原油販売価格を引き下げたものの、中国が原油の購入に動かなかったため、原油需給の弱さが意識された。さらに、イエメンの親イラン武装組織「フーシ派」による船舶の攻撃が継続している一方で、エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の野神隆之首席エコノミストは、「事前の想定よりも船舶への攻撃が大規模ではないうえに、米中央軍による迎撃もある」と述べ、「極度に原油の供給懸念が悪化している状況ではない」と付け加えた。中東の紅海沖の情勢悪化から紅海の航行を回避し、喜望峰経由でタンカー船を航行する場合には10日ほど日数が多くかかるとみられている。しかし、喜望峰経由での航行が一般化しつつあるため、「供給への懸念は弱い」と同氏は指摘した。 日経平均株価は前日比214円37銭安の3万5,687円42銭で推移している。ドル円相場は1ドル=145.99円と、前日の17時時点(145.45円)と比べドル高・円安方向に振れている。
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