中国石油化工(シノペック)グループ傘下の茂名石化(Maoming Petrochemical)の所有するエチレンクラッカーの液剤タンクで8日12時45分ころ、漏えいが原因の火災が発生した。既に鎮火している。
一帯には各2,000立方メートルの球体タンク26基と100本以上のパイプラインがあり、タンク内には主にエチレン、プロピレン、C4とC5の製品が保管されている。
茂名石化は年間45万トンと同85万トンのエチレン設備2基、同15万トンのブタジエン設備1基、同40万トンのスチレン用設備1基、同10万トンのエチレングリコール用設備1基、同8万トンの合成ゴム用設備1基を所有している。
火災は第2エチレンクラッカーまで広がり、年産25万トンの第2低密度ポリエチレン(LDPE)設備は現在、停止している。再開時期は決まっていない。
第1エチレンクラッカーは当初、9日に再開する予定だったが、現時点で再開時期は確定していない。この施設には年産11万トンのLDPE用設備と同22万トンの高密度ポリエチレン(HDPE)設備などのポリエチレン設備も含まれる。
エチレンクラッカーの操業停止の影響でLPGが消費されず、中国南部の市況が下落した。
2021年は多くの設備で大規模修理を実施。同社は1,922万4,000トンの原油を精製し、104万8,000トンのエチレンを生産し、100億6,600万元の利益を上げた。シノペック系列では2番目に多く、同規模の製油所の中ではトップの収益だった。
2022年1~3月期には、同社は493万3,000トンの原油を精製し、27万3,000トンのエチレンを生産した。
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