中国=スチレン・モノマーが供給過剰に
中国でスチレン・モノマー(SM)の供給に余剰感が強まっている。同国では2021年に複数のSM新規設備が立ち上がったためだ。国内のSM生産能力は11月に1,451万200トンに上っており、前年同月比で20%程度増加している。さらに22~26年には1,000万トン以上が増加する予定。これに対し誘導品設備の新増設は見当たらない。このためSM相場は軟調に推移している。一方、原料であるベンゼンおよびエチレン相場は堅調に推移しており、SMの採算が悪化。一部SMメーカーには減産や稼働停止する動きが見える。ただし、22~26年には複数の誘導品設備が新規稼働する見通し。このうち、ポリスチレン(PS)設備が18基、ABS設備が16基、EPS設備が12基となっている。これら設備が稼働開始すれば、SMの需要が拡大すると期待されている。
上海 : 石油化学チーム 金 雪梅 03-3552-2411Copyright © RIM Intelligence Co. ALL RIGHTS RESERVED.