台湾の中西部にある雲林(ユンリン)県の沖合でこのほど、洋上風力発電所が稼働を開始した。この発電所は雲林・洋上風力発電プロジェクトとして、ドイツの大手再生可能エネルギー開発事業者wpdグループが運営する。トタルエナジーズ、タイのEGCO、さらに日本の双日と大手電力会社などからなるコンソーシアムが株主となっている。
雲林・洋上風力発電プロジェクトは80のタービン設置が計画されており、発電容量は合計640MWと、台湾で最大級の洋上風力発電施設となる見通し。完成後は約60万世帯の電力需要を賄うことができるといわれる。今回稼働を開始したのはタービン1基(8MW)だけだが、間もなくさらに8基が立ち上げを予定しているもよう。
台湾海峡は浅瀬の海域が広がり風況も良好となっており、風力発電に適した環境といわれている。また台湾政府は2025年までに電力消費の20%を再生可能エネルギーにより賄うことを計画しており、風力発電電事業推進のために電力買い取り制度など複数の優遇策を実施している。
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