韓国=トラック用の尿素水不足が深刻
韓国でトラック用の尿素水不足が深刻になっている。中国が10月15日から尿素の輸出禁止の政策を実施していることが背景。韓国の尿素は100%輸入に依頼しており、このうち中国からが全体の98%を占めている。韓国の尿素水供給は逼迫し、運行できないトラックが続出。物流が乱れるなどパニック状態となった。
尿素水はトラックの排ガスを中和するために使用する。品不足が続くなかで、韓国政府は中国のほか、欧米、マレーシア、ロシアなどからも緊急調達したもよう。11月12日時点で向こう3カ月分の使用量を確保したとの情報がある。ただし、慢性的な尿素不足は22年2月まで続くのではとの見方もある。韓国以外にも日本など世界中で尿素の品不足が深刻となっている。
韓国政府は尿素水使用に関する政策を発表。今後、尿素水の輸入、生産、販売を手掛ける企業は、輸入量、使用量、販売量、在庫量などを申告する必要がある。さらにトラック用の尿素水の販売はガソリンスタンドに限定し、トラック1台当たり最大10リットルの注油に制限するという。ただし、大手トレーダーや建築現場、大手運送会社などが締結した長期契約は制限の対象外。市場での転売は禁止される。
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