中国=PPのパウダーグレード相場は軟調
中国のポリプロピレン(PP)のパウダーグレード相場の基調が弱い。11月以降は不需要期となるため、需要に強さが見られない。また、原料であるプロピレン相場は上伸力を欠いており、市況を支える要因が見当たらない。
10月の国慶節の連休後は、原油高および大連商品取引所のPP先物相場が堅調に推移したことを受け、同グレードの相場は上げ基調となっていた。原料であるプロピレン相場が強含んだことも上げ要因となった。
しかし、中国政府が高騰した石炭価格を引き下げる政策を打ち出して以降、石炭や複数の石化製品の先物相場が軟調に転じ、PP先物相場も下落した。一方、同グレードの原料であるプロピレン相場はコスト高を背景に高値を維持しており、PPメーカーの採算が悪化。こうした状況下、減産また設備を稼働停止するPPメーカーも多い。これを受けPPのスポット供給に潤沢感が見られないが、需要が振るわないため相場の基調は弱いままだ。
上海 : 石油化学チーム 金 雪梅 03-3552-2411Copyright © RIM Intelligence Co. ALL RIGHTS RESERVED.