中国=SM相場の見通し
中国のスチレンモノマー(SM)市場は、原料であるベンゼンの価格が高値を維持しているため、SMメーカーの採算性が悪い。ただし、SM相場には上げ余地がある。加えて誘導品も10月以降、需要期に入るため、SM相場を下支えする要因になりそうだ。
原料価格については、原油市況が米国を攻撃したハリケーンの影響で先週まで強含んでいた。これを受けて原料のベンゼン相場が切り上がった。また、中国国内でこのところ石炭価格が高騰し、SM価格もつれ高になっている。
供給面では、浙江石化のSM設備が10月後半から定修入りするとの情報が流れ、今後在庫が減る可能性がある。ただし、浙江石化が予定どおり定修入りするかは不透明という。
需要面では、ポリスチレン、EPS、ABSとも10月以降に需要期を迎えるとみられる。足元の各設備の稼働率は、PSが70~75%、EPSが65%以下、ABSが85%未満という。
上海 : 石油化学チーム 金 雪梅 03-3552-2411Copyright © RIM Intelligence Co. ALL RIGHTS RESERVED.