原油・コンデンセート=8月19~23日: イクシスの供給に遅れの見込み
中東原油/コンデンセート イラク石油販売公社(SOMO)が20日に締め切ったバスラミディアム(BM)100万バレルを対象とした入札において販売を見送り、入札をキャンセルしたことが明らかとなった。SOMOが応札価格を割安と判断して販売を取りやめたようだ。中国企業は今回の入札に関して「メジャーなど複数企業が応札したが、水準はいずれもOSP指標に対してディスカウントだった」と指摘している。
アフリカ/欧州/ロシア/アメリカ原油/コンデンセート アフリカ産原油の商いでは、ニジェール産の新しい重質スウィート原油であるメレク(Meleck)の船積みが今週初めに再開されたようだ。メレクは、5月積みに最初のカーゴが輸出されたものの、ニジェールと隣国のベナン共和国との間に政治的な緊張が高まり、6月後半から供給が停止されていたが、政治的な問題が解決されたとみられ、このほど供給が再開されたようだ。メレクは既報のとおり最初の5月積みのカーゴは、オペレーターである中国石油天然気(CNPC)が自社の中国の製油所へ持ち込んだ。6月積みは、CNPC参加のセニングが英シェルと欧州のビトールへDTDブレントに対して2~3ドル台のディスカウントで販売していた。メレクはAPIが24.4度程度で、硫黄分が0.354%の重質スウィート原油。
南方原油/コンデンセート 豪州産の商いでは、9~10月積みイクシスコンデンセートの供給に遅延が発生する見通し。INPEXがオペレーターを務めるイクシスLNGプロジェクト(年産890万トン)が、8月20日に第2液化系列(同445万トン)の稼働を停止したことが背景にある。現時点で第2液化系列の稼働再開の時期は不明。イクシスコンデンセートの出荷が先送りされる影響で、市場では10月積み南方産コンデンセートの需給逼迫が懸念されている。ただ、イクシスコンデンセートはNWSCなどの他の豪州産コンデンセートに比べて、相対的に中間留分の得率が高いことから、足元の市場で代替カーゴの調達は難しいとの見方が大勢を占めている。10月積みのイクシスは、タイ石油公社(PTT)とハンファトタルエナジーズが各1カーゴをDTDブレントに対して3ドル半ばから4ドル近いプレミアムで手当てしていた。
|
|