中東原油/コンデンセート
アブダビ産原油の8月積み商いでは、月末に差し掛かったこの時期になりようやくマーバンに買いが集まってきた。競合となるWTIミッドランドなど米州産軽質原油と比べ値ごろ感を強めた需要家およびトレーダーがスポット購入を進めた。「WTIミッドランドの9月着の商談があらたか終了しており、需要を残していたタイや韓国の需要家がようやく買いに動いた」と指摘した。25~26日の市場では、GSカルテックス、インドの独立系大手リライアンス工業(RIL)、ENEOS、タイ石油公社(PTT)がいずれも100万バレル、仏トタルエナジーズが50万バレルをそれぞれ追加購入した。価格はいずれもドバイ市況に対して70セント台のプレミアムとなった
アフリカ/欧州/ロシア/アメリカ原油/コンデンセート
中国の独立系大手栄盛石化(Rongsheng Petrochemical)は24日に締め切った9月着の原油を対象とした買い付け入札で、前月に続きカナダ産の重質油種であるアクセスウェスタンブレンド(AWB)を計2カーゴ(各55万バレル)手当てした。売り手は豪州のマッコーリで、価格はCFRベースで11月のICEブレントに対して5~6ドル台のディスカウントだったと伝えられた。AWBはカナダの新しいパイプライン、TME(Trans Mountain Expansion)出しのカーゴとなる。同社は今回、上述のカナダ産のみの手当てとなり、前月の入札を比べて購入数量が大幅に減少した。同社は、前月の入札ではAWSに加えカナダ産のコールドレーク、アブダビ産アッパーザクムやアンゴラ産モスタルダとコンゴ産ジェノを手当てしていた。中国全体でマージンが悪化し、稼働率が低下している影響があるとみられる。
南方原油/コンデンセート
8月積み豪州産の商いでは、仏トタルエナジーズが実施したイクシスコンデンセートの販売入札が落札された。その後、落札者は韓国の現代オイルバンクで、落札価格はFOBベースでDTDブレントに対して2ドル台のディスカウントだったことが判明した。19日応札の締め切り、21日有効期限で実施されたこの入札の対象は8月28日~9月1日積み1カーゴだった。INPEXは、8月積みイクシスコンデンセート2カーゴをいずれもDTDブレントに対して1ドル台のディスカウントで販売していた。
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