LPG=6月10~14日:供給増で極東着が軟化
CFR極東:
先週の極東着市場は販売意欲の強さを受け下落した。Rim Asia Indexは6月13日時点で、プロパンが621.00ドルと7日比3.75ドル安、ブタンが591.00ドルと同8.75ドル安。需給緩和感の台頭で、ブタンの下げ幅はプロパンのそれを上回った。売り圧力が強まり、相場は下押しされた。パナマ運河の通峡権の落札価格が下落しており、米国産カーゴの運搬コストが以前より低下している。このため、唱えを切り下げて商談入りを急ぐ売り手が増加したようだ。7月前半着では、プロパン2万3,000トンがトレーダー間で7月極東着市況対比8ドルのプレミアム(13日時点で617ドルもしくは7月CP対比50ドルのプレミアムに相当)で成約された。7月後半着の商談では、複数の売り手が寧波向けにプロパン4万6,000トンを販売した。
FOB中東:
7月CP予想はプロパン574ドル前後、ブタン559ドル前後とみられている。プロパン/ブタン各2万2,000トンの商談は7月CP対比11ドルのディスカウントで展開されている。このところ複数の成約が聞かれた後、スポット商談はやや低調になっているもよう。日本のトレーダー1社は以前にプロパン/ブタン各2万2,000トンを7月CP対比11ドルのディスカウントで販売していた。クウェート石油公社(KPC)は11日応札の締め切りで実施していた販売入札を通じて、7月3~4日積みプロパン/ブタン各2万2,000トンをアブダビ産ガス社の関連会社の中東トレーダー1社に販売したようだ。
日本国内:
6月の京浜の陸上スポット相場は、プロパンが96,500~96,800円、ブタンが100,300~100,600円とともに前週から軟化した。ディーラー間のプロパンの売唱えは96,000円台後半で聞かれている。一方、買い手はこの水準以下でないと商談入りに応じない構え。中京では、買い手が浮上した。ディーラー1社は14日応札の締め切りで6月渡しの買い付け入札を実施し、他のディーラー1社は月初めにスポット調達に動いたものの、6月渡しの追加購入に動くことを示唆している。