石油化学=6月10~14日:ブタジエン上伸、供給に品薄感
【アロマティクス】
ベンゼンは需給の引き締まり感を受けて週前半は堅調に推移した。一方で誘導品の採算低下が相場の重しとなっており上値は限られた。北東アジア着のパラキシレン(PX)相場は週前半に堅調となったが後半は上げ幅を削った。中国国内でPX設備の定修明けが控えており、供給増要因がどの程度相場に影響するかが注視されている。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン市場では、週半ばに中国向けの成約が865ドルで伝えられた。ただし仕向け先が長江の沿岸のため、この価格は割高との見方が多い。東南アジアでは、マレーシアの石化メーカーが6月下旬積みのカーゴについて販売入札を開示したものの、その後キャンセルした。誘導品であるポリエチレンの設備でのトラブルが影響したとの見方がある。
アジアのプロピレン市場は取引が低調となった。
北東アジア着の市場では、売り物が少ないなか、取引が低調となった。中国需要家から買い気が見られるが、アイデアを引き上げてまで買おうとしない。
韓国では、現代オイルバンクのRFCC1基が不具合で稼働停止した。
東南アジア市場では、マレーシアの石化メーカー1社がスポット玉に対する販売入札を実施した。また、フィリピンの石化メーカー1社も7月積みに売り気を見せていた。
アジアのブタジエン相場は強含んだ。
北東アジア着の市場では、供給にタイト感がある一方、中国国内相場が堅調に推移していることを受け、中国需要家の買い気が強まっている。こうした状況下、需給に引き締まり感が強い。
台湾では、石化メーカー1社が入札を通し7月積み1カーゴをFOBベース1,550ドルで販売した。
韓国積みでは、石化メーカー1社が7月積みの販売入札を実施した。