アジア石油製品=4月15~19日: 韓国積み0.001%S軽油相場上昇、中国積みの売り少なく
ガソリン ノンオキシー市況が上昇、米国市況の高止まりが影響 北東アジア積みガソリン(MR船型)の市況連動相場は上昇した。米国向けにノンオキシー品の5月積みへの買い気が増え、相場は値上がりした。米西海岸で製油所のトラブルが発生している。また、北半球では夏場のドライブシーズンが近づき、需要増の見通しが強まっている。そのなか、米ガソリン市況が高止まりしており、アジアから米西海岸向けのアービトラージが充分に開いている。メキシコなどでの需要増も期待される。一方、北東アジアでは中国から5月積みの売りが乏しく、スポットの取引は盛り上がりを欠いている。中国では依然として第2回の輸出割当量の通達時期が不透明なことから、同国の石油会社は5月積みの販売に動きにくい状況だ。 石化向けナフサの需要は頭打ち。日本勢はオレフィンの採算性が改善していないため、ナフサクラッカーの稼働率を上げずに生産量を調整している。川下の製品の余剰を抱えている石化メーカーもあるようだ。ナフサクラッカーの定期修理シーズンとも重なっており、スポット需要は伸びを欠いている。 韓国のナフサクラッカーの稼働率は平均80%台前半で推移している。足元で石油精製会社が保有するナフサクラッカーの稼働率は100%近辺と見られる一方で、石化メーカーのなかには60%台や70%台のナフサクラッカーも散見される。 北東アジア積み0.001%S軽油(MR船型)の市況連動相場は上昇。主要な輸出元の中国石油会社が、輸出割当量の不足を背景に5月積みの販売を本格的に始められていない。需要面では、豪州やフィリピンから定期的な買いが入っている。北東アジア積み0.05%S軽油(MR船型)の市況連動相場も切り上がった。主な買い手の一つのベトナムから需要が続いている。
重油 韓国積み0.5%S重油の相場下落 韓国積み0.5%S重油の市況連動相場は軟化。需要低迷を受けた。バンカー市場でVLSFOの買い付け意欲が低下し、基材となる0.5%S重油を物色する動きも鈍いという。「韓国のバンカー市場でもVLSFOを調達する動きは少ない」(韓国石油1社)との指摘が聞かれた。クウェート石油(KPC)のアルズール製油所(日量61万5,000バレル)の稼働率が上昇しており、5月以降に供給が増加する可能性があるという。
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