国内石油製品=1月8~12日:陸上ガソリン、先安感の広がりで上値重い
年末年始の需要期を終え、陸上ガソリンは支援材料に乏しい地合いが続いている。小売価格の上昇を受け、再び補助金が増額されたため、目先の上値抑制、さらに値下げ観測が広がった。一方、量販小売業者は年明け後のガソリン小売販売が前年割れと伝えており、消費者の財布の紐は再び固めになりつつあるようだ。卸市況は千葉で週間1.1円安の132.7円、阪神は同1.85円安の131.9円まで軟化している。
NEXCO中日本がまとめた年末年始の管轄高速道路SS販売実績によると、12月28日~1月4日までの前年同曜比は、ハイオクガソリンが前年比12.7%減の454kl、レギュラーガソリンが同4.7%減の2,790klと、いずれも前年を割り込んだ。交通量は前年から増加したものの、高めの小売価格を受け、高速道路内SSでの給油を見送る消費者が多かったとみられる。
資源エネルギー庁がまとめた9日現在の小売価格をみると、東京都が前週比1.9円高の176.4円に対し、愛知県が同1.2円高の172.5円、大阪府が同0.1円安の174.2円となり、愛知と大阪の価格差は縮小傾向。12月からの変動幅を見ると、東京は0.7円、大阪は1.3円の上げに対し、愛知は3.1円の上げと、価格修正が急ピッチで進んでいる。ただ、正月明けで節約ムードになりつつある消費者の対し、小売価格の上昇は実需の後退にもつながるおそれもある。
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