石油化学=4月5~9日:ベンゼン急伸、一時900ドル超え
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場は一時、900ドル台を上回るなど急伸した。誘導品であるスチレンモノマー(SM)相場が大幅に上昇したほか、米国ベンゼン相場が急騰していたことなどが強材料となった。ただ、週後半はSM相場の反落に合わせ上げ幅を縮小する場面もあり、乱高下する展開となった。パラキシレン(PX)相場は小幅なレンジでの推移となった。誘導品のPTAでは定修を実施する設備も多く、足元の需要は縮小しており上値の重い展開となっている。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場は小幅に上昇した。域外品の流入が見込めないうえ、アジアでエチレン設備の定修が相次いで行われるため、品薄感があることを受けた。一方、中国では新規設備の稼働が開始されるため、供給は増加するとみられている。
アジアのプロピレン相場は北東アジアおよび東南アジア着は弱含んだが、韓国積みは堅調に推移した。
北東アジア着市場は、中国国内品の供給に潤沢感が強く、需要家の買い気が乏しい。このなか、到着ベースの商談水準は切り下がった。一方、日韓のプロピレン設備で定修またはトラブルが相次いでおり、供給にタイト感がある。こうした状況下、FOBベースの商談水準は高値に維持されている。
アジアのブタジエン市場は中国国内相場の下落が続いているなか、輸入品に対する買い気が乏しく、相場も軟調となった。
北東アジア市場では、輸入品の売り物が多くないものの、中国国内相場が軟調に推移することを受け、需要家の買い気が弱まった。一方、売り手も手持ち玉が少ないため、販売を急いでいない。