【DES北東アジア】
DES北東アジア相場は続伸した。商いの中心となる5月後半着が7.00~7.20ドルと先週末から30セント強含んだ。中国企業を中心とした需要家の多くが夏場に向け買付けに動くなど需要が旺盛なため、市場のセンチメントが強気に振れた。中国国際連合石化(UNIPEC)は3月31日、5月26~31日着1カーゴを7.00~7.15ドルでスポット購入した。一方、韓国中部電力(KOMIPO)と高炉大手ポスコは、30日に締め切った5月20~22日に光陽基地(年間受入能力230万トン)へ到着する1カーゴを対象とした買付け入札で落札を見送った。北東アジア着のスポット相場がじり高に推移するなか、応札価格が両社の意向に沿わず高くなったことから買付けを見送った。
【FOB中東、DES南アジアおよび中東】
国営パキスタンLNG(PLL)が30日に締め切った、ガスポート基地(年間受入能力560万トン)向けの買付け入札には、計12社からの応札があった。PLLは最低価格で応札した企業から購入する。対象の4月30日、5月26~27日、6月18~19日着には伊炭化水素公社ENIがいずれも6.70ドル、5月11~12日着および5月16~17日着にはカタールガス傘下のQPトレーディングがそれぞれ6.825ドル、6.925ドルで応札。この他5月31日着は欧ビトールが6.7832ドル、6月8~9日着および6月27日着にはペトロチャイナがそれぞれ6.835ドル、6.885ドルで最安値の応札を提示した。この他に欧ガンボー、英BP、スイスのDXTコモディティーズ、欧トラフィギュラ、仏トタル、韓国の高炉大手ポスコ、エミレーツ国営石油(ENOC)、レバノンの独立系BBエナジーが応札した。
【FOB大西洋圏・DES欧州・その他地域】
米キャメロンプロジェクト(年産1,350万トン)の生産量が落ち込んだ。液化設備の一部で軽微な障害が発生し、稼働を切り上げられない状況となった。出荷は継続されたことから、権益保持者の三井物産や三菱商事が替購入に動かず、ただ長期契約者の一部は生産障害の長期化を懸念した。
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