石油化学=1月18~22日:エチレン下落、設備再開で供給懸念後退
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場は原油や欧米ベンゼンの堅調さを受け連動高の展開となった。北東アジア着のパラキシレン(PX)相場は原料コスト高に底上げされたものの、鄭州商品取引所のPTA先物安を受け上値が圧迫され、小幅なレンジ内での動きとなった。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場は下落した。韓国で停止していたナフサクラッカー2基が今週、原料を投入し稼働を再開した。北東アジアのメーカーが不足分を買い戻す動きが弱まる一方で誘導品メーカーからの買い気は弱く、相場は押し下げられた。当週の取引では、2月末に到着する域外品が940ドルで成約されたと伝えられた。
アジアのプロピレン市場は設備のトラブルにより需給引き締まり感が強まった。
北東アジア市場では、台湾メーカー1社のプロピレン設備1基が不具合で稼働停止しており、台湾向けの需要が強まった。加えて日本でも設備の稼働が不調となっており、日本勢が輸入品の買付けに出ていた。これらを背景に北東アジア着相場が強含んだ。
FOBベース市場では、欧米のプロピレン相場が堅調に推移するなか、アジアから欧米向けのアーブが開いている。こうした状況下、FOBベースの成約水準が高値を更新している。
アジアのブタジエン相場は、アジア品に加え、域外品も流入に供給余剰感が強い。
北東アジア市場では、これまで稼働停止していた設備が再開しつつあるなか、アジア品の供給が回復している。加えて域外品まで流入し、供給潤沢感が強まった。一方、需要家は足元で必要玉を調達し終えているなか、買いを急がない。
東南アジア市場では、タイPTTGCが入札を通し2月積みをスポット販売した。