石油化学=10月19~23日:エチレン軟調、品薄感の後退で
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場は一段高となった。誘導品であるスチレンモノマー(SM)相場高を受けた。SM相場は週半ばに一時反落したが、それまでは在庫の減少が続いていたこと、誘導品向け需要が堅調なことが材料となり上昇していた。パラキシレン(PX)相場は小幅なレンジ内での動きとなった。川下のポリエステルの繊維向け需要の回復、これによるPTA先物相場の堅調さなどから、PX相場は底堅く推移している。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場は弱含んだ。先行き、供給が増加すると見込まれることを受けた。相場に先安観があるため、需要家は様子見姿勢を取りつつある。週半ばには、韓国着の成約が810~820ドル程度で伝えられた。このほか800ドルを下回る価格でも成約があったと聞かれる。週初めには、12月着の域外品が760ドルで成約されたと伝えられていた。
アジアのプロピレン市場は、東南アジア品の売り物が出ており、供給タイト感が薄まっている。一方で中国需要家が先安観から買いを控えているなか、相場は小幅ながら軟調となった。
東南アジア市場では、フィリピンのペトロンが11月積み5カーゴを対象に販売入札を実施した。
アジアのブタジエン相場は、いずれも強含んだ。
アジアのブタジエン市場は、中国国内相場が今週入り後大幅に上昇したことに加え、韓国のロッテケミカルのナフサクラッカーの再開時期が延期されたとの情報が流れ、供給タイト感が強まり、相場がもう一段と上昇した。
東南アジア市場では、タイPTTGCが11月積みを対象に販売入札を実施した。