アジア石油製品=10月19~23日:北東アジア積み軽油は下落、需要低迷を反映
ガソリン 北東アジア積み92RONガソリン(MR船型)の市況連動相場は変わらず。11月北東アジア積みについて新たな売りは聞かれていない。東南アジアの需要が振るわない中、北東アジアの石油会社は様子見の姿勢を強めている。東南アジアでは、このところベトナムのペトロリメックスが入札を通して11月積みの95RONガソリンを買い付けた。現代オイルバンクとルックオイルがそれぞれ落札したとの情報がある。
ナフサ 中東積みナフサ(LR船型)の市況連動相場はもち合い。クウェート国営石油会社(KPC)は、先週末に11月10~11日積みライトナフサ2万4,000トンを中東市況に対し13.5ドルのプレミアムで販売していたもよう。市場関係者によると、「中東積みナフサ相場は、北東アジア着市況の軟化を受けてやや下落しているが、ライトグレードナフサの価格はまだ割高」とみられている。
中間留分 北東アジア積み0.001%S軽油(MR船型)の市況連動相場は軟化。需要が乏しく、商談水準はじりじりと軟化している。11月のスポット玉について、韓国積みを有するプレーヤーはシンガポール市況比1.00ドルのディスカウントを売買が成立する水準として伝えている状況。
重油 韓国積み0.5%S重油(MR船型)の市況連動相場はもち合い。韓国では各石油会社の状況により、製油所の稼働率にばらつきがみられるもよう。Sオイルは、株主サウジアラムコから供給される原油を処理する必要性から製油所がほぼフル稼働となっている一方、GSカルテックスや現代オイルバンクは80%程度の稼働、SKエナジーの製油所は60%台半ば程度まで稼働率が引き下げられているとの情報もある。稼働率低下の背景には、精製マージンの低迷が続いていることや装置の定修入りなどがありそうだ。結果として、供給サイドには品薄感があり、「0.5%S重油の基材価格も上昇基調にある」と韓国石油会社はいう。現代オイルバンクはいまのところ重油の売買入札を計画していない。また、同社は9月には10月着0.5%S重油カーゴを買い付けていたが、10月には11月着玉などを買い付けてはいないという。
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