原油・コンデンセート=10月12~16日:栄盛石化が12月着中東産原油を大量調達
中東原油/コンデンセート 中国の栄盛石化(Rongsheng Petrochemical)が、13日に締め切った11~12月着の原油を対象とした買付け入札で、アブダビ産アッパーザクムなど大量の中東産原油を購入した。判明している内訳は350万バレルのアッパーザクム、150万バレルのアルシャヒーン、200万バレルのイラク産バスラライト、200万バレルのオマーン。ほとんどが未消化だった期近積みのカーゴで、12月着として購入された模様。売り手については、仏トタルがアッパーザクム、米エクソンモービルがアルシャヒーン、米コーク(Koch)がアッパーザクムとアルシャヒーン、中国石油天然気(ペトロチャイナ)がバスラライト、米オクシデンタル石油がオマーンを販売したと伝えられた。このうち、アッパーザクムとアルシャヒーンの価格が、着ベースでドバイ市況に対して50セント台のプレミアムだった。
アフリカ/欧州/ロシア/アメリカ原油/コンデンセート 12月積みサハリン産ソコールの市況連動相場が下落した。アジアにおける中間留分のマージンは若干改善しているものの、先行きの需要の見通しが不透明のため、買い気は鈍いようだ。「マージンが多少回復しても需要がついてこなければ、再び製品が過剰となるため、日本、韓国などは製油所の稼働を上げられないようだ」と北東アジアの需要家は指摘した。サハリン石油天然ガス開発(SODECO)に権益を持つ伊藤忠商事が、15日の市場でソコールをスポット販売した。買い手は中国の需要家で、価格はドバイ市況に対して80セント前後のディスカウントだった。
南方原油/コンデンセート 11月積みベトナム産チムサオの市況連動相場が上昇し、プレミアムに転じた。経済活動が徐々に再開されるとともに、アジアにおける低硫黄重油などのマージンが徐々に回復していることが背景にある。ベトナム国営PVオイルは、9日に締め切った入札で、12月20~24日積みの30万バレルを販売した。落札価格はDTDブレント指標に対して80セント前後のプレミアムと伝えられた。落札者はメジャーとみられている。今回の入札における1回目の応札では、最高値の買唱えが小幅なディスカウントとなっていた。前回のチムサオの販売入札の対象となった11月積みは、既報のとおりDTDブレント指標に対して1ドル前後のディスカウント~30セント前後のプレミアムで落札されていた。 |