石油化学=10月12~16日:ベンゼンが堅調、誘導品高受け
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場は堅調に推移した。誘導品のスチレンモノマー(SM)相場が上昇したことを受けた。SM相場の上昇は米国品がハリケーンなどによる影響から到着が遅れているほか、アジア域内の設備の定修や減産、これらによる中国国内の在庫水準の低下を背景に上昇している。パラキシレン(PX)の北東アジア着相場も堅調に推移した。連休明け後のポリエステル製品の商況が良好なことが好材料となった。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場は下落した。今後、域外品の流入が予想されることや、アジア域内のエチレン設備が定修や不具合から再開すると見込まれることから、供給の潤沢感が増すとみられている。このなか、相場には先安観がある。今週の商談では、週半ばに870ドルで成約があったと伝えられた。ただ、860ドルのオファーの情報も出ており、到着するタイミングによって、成約可能な価格水準は異なる可能性が高そうだ。また週初めには、11月韓国着のカーゴが北東アジア着市況に対し20ドル台のプレミアムで成約されたと聞かれた。
アジアのプロピレン市場は、供給タイト感が強いなか、いずれも強含んだ。
北東アジア市場では、中国需要家の買い気が乏しいものの、輸入品の供給に引き締まり感が強いなか、相場は強含んだ。
韓国積みでは、メーカー2社が11月積みの販売入札を実施。
東南アジア市場では、フィリピンのペトロンとタイPTTGCがそれぞれ販売入札を実施した。
アジアのブタジエン相場は、いずれも強含んだ。
アジアのブタジエン市場では、商談可能な売り物が少ないなか、売り買いの唱えが薄く、静かな商況となった。一方、域外品の売り物が見られるものの、到着時期が12月以降と期先品であるため、需要家の買い気が強くない。
FOBベース市場では、中国メーカー1社が11月積みを販売したもよう。