アジア石油製品=10月12~16日:北東アジア積み軽油は上伸、中国の輸出量は予想下回る見込み
ガソリン 北東アジア積みガソリン(MR船型)は前週から変わらず。国慶節の連休が終わり、中国からスポットの売りが浮上している。中国海洋石油(CNOOC)は12日、11月10~11日華南として92RONガソリン(酸素含有率が最大0.5%)MR船型の販売入札を開示した。応札の締め切りは13日。一方、インドネシアやベトナムなどの東南アジア諸国からはスポットの買いが依然として聞かれない。
ナフサ 中東積みナフサ(LR船型)の市況連動相場は切り下がった。北東アジア着市場でパラフィニックナフサ市況がやや下落したことを受けた。市場関係者によると、「最近の北東アジア着パラフィニックナフサ相場の軟化を考慮すると、中東積みナフサの市況連動相場は中東市況に対し11.50~13.50ドル程度のプレミアムへと下落している」とみられている。一方、クウェート国営石油会社(KPC)による12月起こしのターム契約は、北東アジア需要家との間で中東市況に対し10ドル台半ばのプレミアムで締結されたと伝えられている。
中間留分 北東アジア積み0.001%S軽油(MR船型)の市況連動相場は上伸。中国の輸出が予想より多くないようだ。台湾中油(CPC)は15日、入札を通して11月11~20日積みの0.001%S軽油30万バレルを販売した。価格はFOBベースでシンガポール市況(0.001%S)に対し50セントのディスカウントと伝えられた。一方、中国積みについては取引の情報が寄せられていないものの、成約が可能な水準はFOBベースで同市況対比1.00ドル近辺のディスカウントとの指摘が聞かれる。既報のとおり、複数の売り手が11月韓国積み0.001%S軽油の販売に動いていたものの、成約の情報は寄せられていない。
重油 韓国積み0.5%S重油(MR船型)の市況連動相場に変化はない。韓国では、休日明けで市場の足取りも重かった。一方、台湾のフォルモサ石油化学(FPCC)は、1日から残渣油脱硫(VRDS)装置(日量8万バレル)が11月10日までの予定で定修に入っている。さらに、他のVRDS装置(日量8万バレル)1基も7月の火災事故から稼働再開しておらず、常圧蒸留装置(日量18万バレル)2基が停止している。これによって低硫黄重油の生産も減少しており、同社は10月積み玉の販売入札も計画していないという。
|
|