アジア石油製品=10月5~9日:北東アジア積みガソリンは上昇、インドネシアの輸入増で
ガソリン 北東アジア積み92RONガソリン(MR船型)の市況連動相場は上伸。需要増が相場を押し上げた。アジアの最大輸入国であるインドネシアの輸入量が増える傾向にある。インドネシア国営プルタミナによる9月と10月のターム引き取り数量はそれぞれ900~1,000万バレルに達しているようだ。これは新型コロナウイルスが拡散する前の水準に相当するという。
ナフサ アジアのオープンスペック・ナフサの固定価格は切り上がった。日本では政府による「Go To トラベル」キャンペーン施策によってガソリン消費が堅調に推移しており、ガソリン基材となるヘビー系ナフサを含むオープンスペック・ナフサの需要が回復している。また、溶剤等の建築資材向けトルエンの市況が反発しており、アロマティクス原料としてのナフサの引き合いも増えているようだ。
中間留分 北東アジア積みジェット燃料(MR船型)の市況連動相場は小幅に切り上がった。需給の引き締まりを反映した。各国の生産調整の中で、徐々にではあるが航空需要は戻りつつあるためだ。日本では消費者の航空費用を国が一部負担する「Go Toトラベル」キャンペーンが行われているが、10月以降はこの利用率が上昇していることにより需要は増加傾向にあるとの指摘が寄せられた。
重油 韓国積み3.5%S重油(380cst)の市況連動相場は変わらず。韓国のGSカルテックスは、安値で残渣油の販売を増やしているもよう。また、アジアの主要市場であるシンガポールでは、180cst品および380cst品市況がやや軟化している。中東からの発電向け季節需要がピークアウトしつつあることが要因。ただ、「南アジアの発電需要は依然として堅調で、高硫黄重油市況が大幅に下落することはないだろう」とアジアの石油会社はいう。
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