電力=8月24~28日:前週比で東が下落、西が上昇し西高東低に
8月24~28日受渡の電力スポット価格24時間の週間平均は、前週比で東日本が下落した一方、西日本が上昇した。東日本では、東京エリアの猛暑が緩和したことで価格にも波及し、西日本では引き続き猛暑の地域が多くなり、買いの動きが進んだ。特に西日本では、東日本に比べ市場調達比率が高くなっているとの指摘もあり、インバランスを避けるべく、買いが買いを呼ぶ展開となったもよう。
週を通じた実勢高値は、27日受渡の西日本で付けた50.10円、実勢安値は24日受渡の2.12円だった。 エリア別に24時間の週間平均を見ると、北海道は前週比5.13円高の17.70円、東北は同1.48円安の9.81円、東京は同2.17円安の9.81円、中部は同1.15円高の12.27円、北陸、関西、中国、四国は同1.25円高の12.37円、九州は同1.71円高の11.89円だった。
8月24~28日の9エリアの電力需要は145億6,711万5,000kWhとなり、8月17~21日の150億6,112万4,000kWhから3.3%減少した。なお、曜日を合わせた前年の8月26日~8月30日は128億7,295万3,000kWhで、前年比では13.2%の増加となった。
JEPXの先渡市場では、26日に9件の約定があった。すべて関西エリアの8月29日~9月4日受渡となる。24時間型が6.97円で5MW、昼間型(平日8時~18時受渡)が8.63円で5MWが4件、8.70円で1MW、9.13円で5MWが2件、9.63円で5MWだった。
東京商品取引所の電力先物市場では、26日と27日に約定があった。26日の日中取引(8時45分~15時15分)では、東エリアの日中ロードで20年9月限が1枚、価格は7.40円だった。また、26日は立会外取引でも約定があり、東エリアおよび西エリアのそれぞれ20年9月限の日中ロードで、東が7.40円で50枚、西が6.85円で50枚だった。27日の日中取引は、日中ロードで20年9月限が1枚、価格は7.70円だった。
欧州エネルギー取引所(EEX)では、27日に約定が確認された。東京ベースロードの20年10月受渡から21年3月受渡で、ロットは3MW(受渡数量は1万3,104MWh)、約定価格は6.55円だった。市場関係者によると、売買双方ともに日本のプレーヤの可能性が高いという。
8月31日の週も、スポット価格は高めの水準で推移しそう。引き続き、西日本では猛暑の日が続く予報で、東日本も東京エリアでは32~33度と予想されるなど、冷房需要は高水準の日が続く見込み。さらに、9月1日から定期点検に入る火力発電もあるため、予備力は低下傾向となり、スポット価格の強材料になると見られる。 |
受渡日 |
24日 |
25日 |
26日 |
27日 |
28日 |
システム |
7.28 |
9.06 |
10.20 |
13.31 |
13.98 |
約定量 |
1,018,020 |
1,031,060 |
1,030,612 |
1,023,863 |
1,051,182 |