LPG=8月17~21日: 相場は上昇、需要増加と原油高で
CFR極東:
極東着相場は先週、需要増加と原油高を受けて上昇した。Rim Asia Indexは20日時点でプロパンが376.25ドルと8月14日比17.75ドル、ブタンも376.25ドルと同22.75ドルいずれも強含んだ。複数のトレーダーがプロパン単体の買戻しに積極的。また、一部の極東輸入業者は在庫次第で9月着の購入を検討する構え。供給面では、欧トレーダー1社や中国トレーダー1社が9月後半着プロパン2万3,000トンを抱えているようだ。これ以外では、豪プレーヤー1社が18日、9月後半着プロパン2万3,000トンを9月極東着市況対比10ドル~10ドル台前半のディスカウントで購入したもよう。
FOB中東:
9月CP予想はプロパン365ドル前後、ブタン345ドル前後に下方修正された。潤沢な供給が背景。クウェート石油(KPC)が実施していた販売入札は、欧トレーダー1社が9月CP対比20ドル台半ば~後半のディスカウントで落札したようだ。この入札の対象は、9月19~20日ミナアルアマディ積みプロパン/ブタン各2万2,000トンだった。需要面では、インド輸入業者はターム玉と手持ち在庫で当面の需要を賄えるとみて、9月積みのスポット購入には動かない様子。この他、サウジアラムコの9月積みアクセプタンスでは、一部のターム玉に2~7日の前倒しや1~3日の先送りがあったと伝えられている。
日本国内:
8月渡しの商談水準はプロパンが需給緩和を受けて44,800~45,300円に下落した。一方、ブタンは43,000~43,500円と横ばい。お盆休みが明けたものの、売買双方ともに積極的なプレーヤーは見出しづらい。プロパンは連日の酷暑で給湯用需要が減退。ブタンは工場向け、タクシーオートガス向けいずれの出荷も回復の兆しがみられない。実需低迷を受けて、売りポジションのディーラー勢はスポット販売をすでに諦めている。元売り勢も在庫温存を優先しスポット供給に消極的。