アジア石油製品=8月17~21日: ガソリン市況が上昇、トレーダーの買い気強く
ガソリン 北東アジア積み92RONガソリン(MR船型)の市況連動相場は強含んだ。買い気の強さが相場を押し上げた。シンガポール市場でガソリンの在庫が減少傾向にあるため、トレーダーによるカーゴの調達意欲が高まっている。中国海洋石油(CNOOC)は20日、入札を通して9月20~21日華南積みの92RONガソリンMR船型を販売した。価格はFOBベースでシンガポール市況(92RON)に対し25セント近辺のディスカウントと伝えられた。
ナフサ 中東積みナフサ(LR船型)の市況連動相場は横ばい。主要な持ち込み先である北東アジアでは、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、依然として需要は弱含み基調に推移。中東やインド品、欧州などの域外品の数量はいずれも限られるものの、相場を押し上げる材料にはなっていないようだ。市場関係者によると、欧州の売り手が、10月北東アジア着カーゴの販売に動いているものの、いまのところ興味を示す買い手は浮上せず、価格交渉にも至っていないようだ。また、このところのフレート安を背景に、「今後、欧米からのアーブ品が増加し、北東アジア域内の供給が増える可能性もある」(市場関係者)との指摘も聞かれた。
中間留分 北東アジア積み0.001%S軽油(MR船型)の市況連動相場は週半ばに下落したあと、週末に反発した。供給が予想より増えていない。市場関係者によると、中国による9月積みの輸出が当初の想定より多くないようだ。その中、韓国石油1社が20日、9月11~15日積みの0.001%S軽油30万バレルを販売した。価格はFOBベースでシンガポール市況(0.001%S)に対し85セント前後のディスカウントとの情報が寄せられた。
重油 韓国積み0.5%S重油(MR船型)の市況連動相場は、シンガポール市況(0.5%S)に10.00ドルのディスカウント~フラットと10.00ドル安。需要後退観測を受けた。韓国品の主要な輸出先であるシンガポールでは、バンカー需要に頭打ち感があり、VLSFO価格が伸び悩んでいる。基材となる0.5%S重油の韓国積み価格との値差も縮小しているため、「韓国積み品の市況連動相場は、シンガポール市況(0.5%S)に対し少なくとも小幅ディスカウント」(市場関係者)との声が聞かれた。
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