原油・コンデンセート=8月10~14日:10月ソコールがマイナス圏に転落
中東原油/コンデンセート アブダビ国営石油会社(ADNOC) は10日、マーバンの9月積みのOSPフォーミュラを発表した。水準はドバイ市況に対して85セントのプレミアムと、前月から90セント引き下げられた。サウジアラビア国営サウジアラムコが、競合するアラブエクストラライト(AEL)の9月積みOSPフォーミュラを前月から引き下げたほか、9月積みの商いでOSP指標に対して70~80セントのディスカウントで成約されていたことが背景にあると見られる。
アフリカ/欧州/ロシア/アメリカ原油/コンデンセート 10月積みサハリン産ソコールの市況連動相場が、マイナス圏に転落した。アジアの精製マージンが悪化するなか、需要の弱さが相場を押し下げた。インド石油天然ガス公社(ONGC)は13日に締め切った10月積みとして2回目のソコールの販売入札で、対象となる10~16日積みを販売した。買い手は中国連合石油(チャイナオイル)で、価格はドバイ市況に対して小幅なディスカウントだったと伝えられた。また、サハリン石油ガス開発(SODECO)に権益を持つ国際石油開発帝石(INPEX)と石油資源開発(JAPEX)も、上記のONGCの入札とほぼ同時期にスポットカーゴを各1カーゴ販売した。いずれも買い手はトレーダーで、価格はドバイ市況に対してフラットから10セントのディスカウントだったようだ。
南方原油/コンデンセート 9月積みマレーシア産キマニスの市況連動相場が下落した。アジアにおける軽油などの精製マージンが低迷している上に、一部需要家にとって代替油種となるサハリン産ソコールや、ベトナム産原油の相場が下落基調に転じるなかで、マレーシア産軽質原油に対する評価も低下している。英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルは、10月積みキマニスをDTDブレント指標に対して2.20ドルのプレミアムで売り唱えた。ただ、これに対しても買い手の反応は弱く、「成約可能水準はDTDブレント指標に対して2ドル割れのプレミアムだろう」(シンガポールのトレーダー)との見方が寄せられた。 |