LPG=8月10~14日: ブタン相場が上昇
CFR極東:
極東着相場は先週、プロパンが需給緩和を受けて下落した一方、ブタンは買い気の回復を受けて上昇した。Rim Asia Indexは13日時点でプロパンが362.75ドルと8月7日比8.00ドル軟化した一方、ブタンが352.75ドルと同2.00ドル高。9月前半着プロパン2万3,000トンは、売り手が多いとみられている一方、買い気は鈍く、韓国輸入1社が購入を検討している程度。9月後半着では、プロパン2万3,000トンが12日に9月極東着市況対比15ドルのディスカウントで、プロパン4万6,000トンが11日に9月極東着市況対比18ドルのディスカウントでそれぞれ成約されたようだ。この他、台湾輸入1社が9月後半着プロパン/ブタン各1万1,000トンを買い付けた。
FOB中東:
9月CP予想はプロパン368ドル前後、ブタン348ドル前後に小幅下方修正された。極東着市場における需給の緩みが背景。FOB中東積み市場では、インドやインドネシア向けのターム供給契約を保有するプレーヤーが9月積みプロパン/ブタン各2万2,000トンの手当てに関心を示しているようだ。また、北海産ガス1社にも9月前半積みプロパン/ブタン各2万2,000トンの購入余地があるとみられている。同荷姿の商談水準は9月CP対比20ドル台半ば~後半のディスカウントと伝えられている。アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ国営石油(ADNOC)が9月積みアクセプタンスを通達し、一部のカーゴがノミネーションから前倒しで返された。ターム顧客の希望する積み日が9月後半に集中したため、ADNOCはアクセプタンスを前倒しして返したとみられる。
日本国内:
8月渡しの商談水準はプロパンが45,300~45,800円、ブタンが43,000~43,500円と横ばい。プレーヤーの大半がお盆休暇中のため、商談の進展は鈍い。元売り2社はプロパン45,000円台半ば~46,000円台半ば、ブタン43,000円台前半~44,000円台後半でスポット供給可能。また、売りポジションのディーラー1社は売りアイデアをプロパン45,000円台後半、ブタン43,000円台半ばに据え置いている。一方、買い気は鈍い。一部の地域で日中の最高気温が40度近くまで上昇しており、プロパンの給湯用需要は先行き一段と落ち込む見通し。